【誤った取付では無意味に】X(ツイッター)を更新しました

水切り裏側に懐を設け、スリットにして通気させるタイプの水切りです。「防鼠水切り」と呼ばれ、基礎パッキンにて床下換気を行う際に、ネズミなどの小動物が入り込まないように作られています。

ただ、この水切りは誤って取り付けられることが多いです。裏側のスリットは、外壁通気構法における通気層下端とするのではなく、あくまで床下換気のためのものです。通気層の下端はサイディングと水切りとのすき間でなければなりません。

こちらの住宅では、サイディングと水切りとの間に“さしがね”を入れたところ、水切りの立ち上がりからサイディング表面まで約15ミリでした。このサイディングの厚みは15ミリであることから、水切りの立ち上がりはサイディングの裏側に張り付いていることがわかります。図において、正しくは赤で示した位置に設置すべきですが、緑の位置に取り付けられているのです。

これでは、二次防水である透湿防水シートの表面を伝った雨水が流下した際に、土台を濡らすことになっています。この位置では、「土台水切り」とは名ばかりです。