【各屋根材の特徴とメンテナンスについて】X(ツイッター)を更新しました

> 瓦やガルバニウムがある中でわざわざこの二つを日本で使う必要はないですよね。

高温多湿で夏季が雨期である日本の気候には、湾曲している瓦が最も適しているというのが私の考えです。下地とのすき間が広ければ広いほど通気量が増えるからです。

また、板金屋根の最大の長所は継ぎ目が少なくなる点であると考えています。したがって、横葺きだとそのメリットを生かせません。雨漏り・腐朽対策を重視するのであれば縦葺き1択です。

> 見た目劣化してても、雨漏りしないとメンテナンスしないと言う風潮もあるように感じるのでそれも問題なのかなと。

すいません、実は私、「防水層は雨漏りしてから更新すべき」という持論をもっております。でも、貴兄の感覚と矛盾しているとは思っていません。なぜなら、放置しても問題ないと考えているわけではないからです。

雨漏りは予防することはできません。なぜなら、雨漏りは雨水浸入を防止する部分の劣化によって発生するのではなく、新築時、あるいは改修時の施工において、雨仕舞として不適切な納まりとなったことが原因の大半だからです。実際、雨漏りの原因は多岐にわたるため、発生してからでないと突き止めることは難しいでしょう。

実際、バルコニーからの雨漏りの多くは、防水層を更新した後に、その工事が原因で発生しています。要は、雨漏りの多くは人災なのです。

実は、雨漏りしてもさほど大きな問題にはならないという根拠もあります。木材が腐朽する条件に、繊維飽和点を超えた含水率が16週間以上続くことという目安がありますが、逆に言えば、一度や二度の雨漏りでは構造は腐らないということです。

そこで私がおすすめしているのは、住まい手の方に、建物の気になる変化をキャッチした際には速やかに専門家に相談するという心構えを持ってもらうことです。ただ、適切な「専門家」を見つけることはなかなか難しいかもしれません。かくいう私でさえ、交友関係の中に建物の維持延命に関し共通の認識を持っていると感じる人は数えるほどしかいません。

ですから、お困りの際には、手前味噌になりますが、アドバイスを含め、私がお力添えできることがあるかもしれませんので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。