【フクレやハガレを起こさないために】X(ツイッター)を更新しました
窯業系パネルにアクリルリシン吹きという新築仕様で、築後50年近くの間に何度も塗り替えを行っていて、数年前の塗り替えで白から青に色を変えたことによって塗膜フクレが発生した事例です。はがしてみると、新築時の塗膜と1回目の塗り替え時に施された塗膜とが界面となっていました。
窯業系パネルは断熱効果をもたらせるために蓄熱しやすい建材であること、かつてのアクリルリシンの表面は塗り替えの際の密着性に難があること、色を変えることによって蓄熱度合いが増してしまったこと、塗り重ねることによって室内側からの湿気を逃がすことができなくなったことなどが原因として推察されます。
こういったトラブルを防ぐには、塗装しないことが一番なのですが、塗装“しない”という選択肢を除けば、透湿性の高い塗料を選定すること、また、濃彩を選ぶことを避けることで、フクレのリスクを減らすことができます。また、防湿気密シートは湿気の移動を防ぐため、このような事例でも効果が発揮されるでしょう。