【完工事例】[21.10.9]藤沢市I様邸・雨漏り再現調査(担当:能登広)

物件データ

施工中リポート

散水調査

建物外観

雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。

 

調査①

南面屋上中央排水ドレンへシャワーヘッドにて、散水しました。

2021/10/9 9:15~10:45
漏水再現しませんでした。

 

調査②

南面屋上中央排水ドレン外壁と雨樋との取り合い部へ、シャワーヘッドにて散水しました。

2021/10/9 10:45~11:09
漏水再現(約24分) しました。

 

調査②

南面2階リビング南側天井中央付近より浸出しました。
(※普段浸出している箇所より、西寄りの天井でした。)
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
また、1階リビング天井からも浸出が確認されました。

 

調査②

南面2階リビング南側天井中央付近より浸出状況です。
(※普段浸出している箇所より、西寄りの天井でした。)

 

調査③

南面屋上防水シート破断部分へ、シャワーヘッドにて散水しました。

2021/10/9 13:09~13:35
漏水再現(約26分) しました。

 

調査③

南面屋上防水シート破断状況です。

 

調査③

南面2階リビング南側天井中央付近より浸出しました。
(※普段浸出している箇所です。)

 

調査④

南面屋上アルミ笠木浸出位置直上付近へ、約2m幅で散水しました。

2021/10/24 8:55~10:25
漏水再現しませんでした。

 

調査⑤

南面屋上タイル床部分へ、約2m幅で散水しました。
(※タイル面全体に水が流れるように散水しました。)

2021/10/24 10:26~11:30
漏水再現しませんでした。
(※お客様とご相談の上、散水時間を60分としました。)

 

調査⑥(調査対象外部位) 

北面2階バルコニー東側コンセントへ、シャワーヘッドにて散水しました。

2021/10/24 11:40~12:05
漏水再現(約25分) しました。

 

調査⑥(調査対象外部位)

北面1階洋室天井北東側付近より浸出しました。
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。

以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。

 

総合所見

雨水浸入位置および浸出位置について

  • 南面屋上の南側中央付近排水口の外壁と雨樋との取り合い部より浸入し、2階リビング天井の南側中央付近及び1階リビング天井の南側中央付近より浸出しています。(※普段浸出いている箇所より西寄り。)
  • 南面屋上床の南側中央付近の防水シート破断部分より浸入し、2階リビング天井の南側中央付近より浸出しています。(普段浸出している箇所。)
  • (下記、調査対象外部位)
  • 北面2階バルコニーの東側コンセントと外壁との取り合いより浸入し、北面1階洋室天井北東側より浸出しています。

 

雨漏りの原因について

南面屋上の南側中央付近排水口の外壁と雨樋との取り合い部より、雨水が浸入し雨漏りが発生していると思われます。
また、南面屋上床の南側中央付近の防水シート破断部より雨水が浸入し、雨漏りが発生していると思われます。
尚、今回の調査対象外部位ではありますが、北面2階バルコニーの東側コンセントと外壁との取り合い部分より浸入し、雨漏りが発生していると思われます。
当該雨漏りは、それぞれ原因となる雨水浸入位置が一箇所であり、雨水浸出位置が一箇所である「単一雨漏り」です。
南面屋上の南側中央付近排水口の外壁と雨樋との取り合い部からの雨漏りは、経年劣化により取り合い部のシーリングの破断により、雨水が浸入していることがうかがえます。
また、南面屋上床の南側中央付近の防水シートが経年劣化により破れ、雨水が浸入していることがうかがえます。
尚、北面2階バルコニーの東側コンセントと外壁との取り合い部からの雨漏りは、もともと空いている隙間から雨水が浸入していることがうかがえます。

 

改修設計について

鉄骨建築物でALCパネルを使用している場合において、止水は主に外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)となるため、ALCパネルの継ぎ目や各箇所の取り合いのシーリングなどの破断やひび割れなどが雨漏りに直結してしまうことがあります。
したがって、シーリングなどの破断や隙間が開いている箇所にはシーリングなどにより隙間を埋め戻す必要があります。
また、屋上の防水シートの破断は、防水テープなどを使用し塞ぐ必要があります。