【完工事例】[21.3.27]藤沢市F様邸・雨漏り再現調査(担当:能登広)
物件データ
施工中リポート
2021年3月27日(土) 散水調査
建物外観
雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。
仮設足場
北面の一部に、仮設足場を設置しました。
調査①
北面サンルーム上部下屋根軒裏と外壁との取り合いより、北西角から約2m幅にて外壁へ散水しました。
2021/3/27 10:24~11:55
漏水再現(約91分) しました。
※散水を止めた後に、浸出を確認しました。
調査①
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査②
北面サンルーム上部窓下端北西角より、約2m幅にて外壁へ散水しました。
2021/3/27 13:10~14:16
漏水再現(約66分) しました。
調査②
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
2021年4月3日(土)
調査③
北面サンルームと外壁との取り合いへ、約4m幅にて散水しました。
2021/4/3 8:45~10:20
漏水再現しませんでした。
調査④
北面サンルーム上部下屋根軒裏と外壁との取り合いより、北西角から約2m幅にて外壁へ散水しました。
※この時、窓下部の外壁に水が掛からないように、養生を行っています。
2021/4/3 10:37~12:12
漏水再現しませんでした。
調査④
窓下部の外壁に、養生を行いました。
調査⑤
北面サンルーム上部窓下端へ、
シャワーヘッドにて散水しました。
2021/4/3 13:20~14:30
漏水再現(約70分) しました。
※この後、水が垂れるか判断するため、15:12まで掛け続けましたが、水が垂れる現象は起きませんでした。
調査⑤
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑥
調査⑤と同じ位置に対し、均等に水がかかるよう散水器具を変えて散水しました。
2021/4/3 15:22~16:55
漏水再現(約93分) しました。
調査⑥
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れいている箇所です。
2021年4月10日(土)
調査⑥
北面サンルーム上部窓下端北西角より、約2m幅にて外壁へ散水しました。
※この時、窓下端へ水が掛からないように養生を行っています。
2021/4/10 9:01~11:45
漏水再現しませんでした。
調査⑦
北面サンルーム上、軒裏と外壁との取り合いへ、約2m幅にて散水しました。
※この時、窓下端は水が入らないように養生を行っています。
2021/4/10 13:10~14:40
漏水再現しませんでした。
調査⑧
北面サンルーム上部屋根へ、約2m幅にて散水しました。
※被疑箇所は赤矢印で示した、屋根壁の取り合いですが、
依頼者様のご要望にて屋根頂部近くより散水しました。
2021/4/10 14:50~16:23
漏水再現(約93分) しました。
※ただし、止水後に濡れていることが確認され、この箇所からの漏水か判断がつかなかったため、
再調査を実施しました。
調査⑧
浸出箇所を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れいている箇所です。
調査⑧
赤外線で反応の出た部分を水分計で計測したところ、48.7%と数値をなり、濡れていることがわかります。
調査⑧
他の部分を水分計で計測したところ、
15.5%となり、先程の箇所が濡れていることがわかります。
2021年4月24日(土)
調査⑨
北面サンルーム上部下屋根東側外壁へ、約1m幅にて散水しました。
2021/4/24 8:55~10:27
漏水再現しませんでした。
調査⑩
北面サンルーム上部上屋根と北面外壁との取り合いへ散水しました。
2021/4/24 10:32~12:02
漏水再現しませんでした。
以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。
総合所見
北面サンルーム上部の窓廻りにおいて、外壁との取り合い部やひび割れなどより浸入し、雨漏りが発生していると思われます。
当該雨漏りは、原因となる雨水浸入位置が複数箇所であり、雨水浸出位置もまた複数箇所でした。
また、いずれの雨水浸入位置においても、内部防水シートなどの不具合により、2次防水を突破して浸入していることがうかがえます。
木造建築物において、最終的な止水は外壁内部の防水シート(アスファルトフェルト等)です。
外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)を1次防水と呼ぶのに対し、この防水は2次防水と呼ばれています。
したがって、根本的に理に適った状態とするためには、不具合が発生していると思われる部位の外壁をはがし、2次防水を最適化する必要があります。
ありがとうございました。