【トップライトについて】X(ツイッター)を更新しました

屋根は建物にとってとても重要な部位です。空を向いているため、最も日射や降雨を受け止めます。また、高い位置にあるため、風にさらされる程度も高いです。さらには、室内で発生した暖かく湿った空気は上昇するため、屋根の裏にたまりますから、結露の点でも急所となります。ですから、防水・通気・換気・気密・断熱など、あらゆる面で高い機能が求められます。

これらの要素のうち、防水・気密・断熱に関しては、屋根のほぼすべてを連続した面にすることが求められます。しかしながら、トップライト(天窓)を作ってしまうと、その箇所が必ず不連続になるため、明らかな弱点になってしまいます。また、トップライトは貫通部となるため、通気を妨げることにもなります。

したがって、トップライトは、多くの点で建物の高性能化に逆行する造作物なのです。ですから、もし設置するのであれば、施主がそのリスクを十分に理解することが必須事項となります。また、冬季においては熱エネルギーを取得しやすいメリットがありますので、冬季と夏季の日射取得の差を考慮した配置にするなどの工夫が必要です。