【雨漏りの解決を急いではならない】X(ツイッター)を更新しました
雨漏りが発生しても、急いで対処することによるベネフィットはほぼありません。
- 木材が腐朽するのには繊維飽和点(およそ30%)以上の含水率が18週間以上維持されること。すなわち、雨漏りしても乾いてしまえば腐朽しないこと。
- 特に木造における雨漏りの原因は建材の劣化よりも仕組み(雨仕舞)の不備であることが多く、一見してもわからないこと。
- 雨漏りは予防が極めて難しいこと。
- 雨漏りは解決したことの証明が極めて難しいこと。
だから、依頼者は、雨漏り解決までのプロセスを認識し、解決に至るまでは長期戦になると腹を括って向き合わねば、雨漏りを直すことはできません。
自分の身体を例に挙げればわかります。医師に完治までの期限を詰める患者はいないはずです。
でも、実際の問い合わせでは、「早く直したい」と仰る方がかなり多くいらっしゃいます。都度、私は上記の説明をするのですが、それでも「私の希望とは異なる」と、聞き入れてもらえません。問い合わせの段階でお断りされます。
周囲からは「そんな依頼者は客ではないから気にするな」と言われるのですが、私は契約に至らなかったことをビジネスとして問題にしているのではありません。
率直に申し上げて、そういった急ぎの依頼をする方は、業者から見ればよい“カモ”です。急ぐことが重要なので、時間がないから業者の言いなりになってしまうのは想像に難くありません。しかも、雨の降らない冬です。降雨による止水確認まで支払いを待ってはくれません。修理が終わって、代金を支払ったら最後、その修理が雨漏りを止めることにまったく役立っていなくても、もうお金は戻ってきません。
私は、そういった被害者を出したくないから、私の話に理解を示していただけなかった方を気にしてしまうのです。