【雨漏り調査について】X(ツイッター)を更新しました

「雨漏り再現調査」は、「散水調査」とも呼ばれ、雨が降っていないときに雨水浸入位置と疑われる箇所に対して水をかけ、雨漏りが再現されるか否かを確認する調査方法です。

雨漏り調査においては、他に、色水・蛍光液/サーモグラフィー/ガス・煙/内視鏡などを用いた方法があります。

色水・蛍光液ですが、調査中ずっと着色水・蛍光液を流していたのでは周辺を汚染させてしまいますので、雨漏り再現調査にて再現された状況を裏付けるために用います。したがって、雨漏り再現調査のバリエーションに過ぎません。

サーモグラフィーは温度を計測する機械です。サーモグラフィーで検知された低温部が水分であると言い切ることはできません。しかも、水は原則として重力によって移動するため、サーモグラフィーでわかるのは雨水浸入位置ではなく雨水浸出位置、つまり住まい手の方が雨漏りを現認した箇所です。したがって、サーモグラフィー画像で雨漏りの原因を断定することは不可能です。

ガスや煙は縦横無尽に動きます。液体のように流下するだけではありません。建物は、その動きの違いを利用して、湿気は逃がすが雨水は浸入させない仕組みを構築させています。これが「雨仕舞」です。ガスや煙によってすき間がつながっていることは把握できるかもしれませんが、それがすなわち雨水の浸水経路であると断定することはできません。

内視鏡ですが、目視できない箇所を見ることができるため、うまくゆけば不具合箇所を見ることが可能かもしれません。でも、おそらく見ることのできない部位のほうが多いため、広く調べることができません。また、そこで得られた視覚情報だけでは雨漏りのメカニズムを断定することはできません。

したがって、発生している雨漏りのメカニズムを根拠(エビデンス)をもって提示できる調査方法は、雨漏り再現調査以外にないのです。