「塗装工事」の見積りは必ず「調査報告書」とセットで
「塗装工事」に関し、弊社でご提出する見積書の特徴について、ご案内いたします。
特徴1:必ず「見積もりと」「調査報告書」をセットで
弊社では、 塗装の見積を依頼された際には、 建物の一部の塗装を依頼された場合を除き、原則として、必ず調査報告書とともに見積書をご提出させていただいております。
調査をせずに見積書を出すなど、ありえないことです。
詳しくは以下をご覧ください。
見積書は 、調査報告書を踏まえて、作成されていなければなりません。
医者がカルテなしに治療や手術をしないのと一緒です。
さて、当社の調査報告書ですが、各々の建物の不具合や弱点を踏まえた、完全オリジナルで作成したのものになります。
ページ数も20ページを超えます。
このため、作成にはとても時間がかかります。
そのため、大変申し訳ないのですが、調査をしてから見積書ご提出まで、
長い場合は2週間のお時間をいただいております。
このように当社の「見積書」と「調査報告書」の提出には時間がかかるのですが、これを「遅い」と捉えず、「丁寧だ」「自宅の詳細を把握ためには必要」と考えていただけるみなさまに、当社とのご縁を頂戴したいと思っています。
特徴2:「作業の手間」によってグレード分け
近年、塗装会社から出される見積では、塗料のグレードに応じて、数種類の金額を提示されることが多くなっています。
おそらく、1種類の見積だけを出す業者はほとんどいないでしょう。
そもそも、外壁や屋根に塗る塗料は、数百種類では収まらないほど市場に出ています。にもかかわらず、業者が恣意的に1種類を選んでしまうのは、お客様の意向に沿っているとはいえません。
もちろん、弊社でもそのように見積をお出ししています。
ですが、それだけではありません。
弊社では、 それに加え、 作業手間によって何パターンかの見積書を作成しています。
同じ材料で、同じ範囲を施工するのに、何種類かの異なる金額でご提示しているのです。
いったいどういうことなのかというと、たとえば、サンドペーパーによる目荒らし(下地ごしらえ)です。
丁寧にかけてゆくのと、ザッとかけるのでは、その作業にかかる時間が異なります。
職人が上手か下手かというより、丁寧に仕事をしているか否かのことですから、ひとつひとつの工程にかかる時間が数倍違ってくるのです。
この違いが生じる理由はただひとつ、工事の経費の多くは人件費であるということです。
工事に直接かかる経費は、大きく「材料費」と「人件費」に分けれられます。
・【人件費】 全体の7 ~ 8割
・【材料費】 全体の2 ~ 3割
つまり、塗装業者が自分の会社に利益を残したければ、なるべく手間をかけずに早く終わらせたほうがよいのです。
ピンとこない方もいらっしゃるでしょう。
撮影した写真をお見せしてご説明します。
この写真は、あるお宅の雨漏り調査を行ったときのものです。
塗装屋さんが塗り替え工事をされていて、その工事中に雨漏りが見つかったため、工事を中断し、弊社にて雨漏り調査を行っている状況下で撮った写真です。ちなみに、外壁はサイディングボードで、下塗りが終わったところで工事を中断しています。(下塗りは白色です。)
問題の箇所をズームしてみます。
わかりますでしょうか?
雨どいの周辺だけ、下塗りがなされていないのです。
外壁と雨どいとの間には、ハケが入るスペースがあるので、雨どいを養生(塗らないところを汚してしまわないようにビニルシートなどで覆い隠すこと)すれば、サイディングに下塗りを入れることは可能だったはずです。
もし、雨どいが外壁にピッタリとくっついていたとしても、その境界まで塗装するのは当たり前ですよね。
「下塗りなんか、どうせ上塗りをかければ見えなくなってしまうので、面倒だからこまごました箇所は塗らないでおいた」ということなのです。
こんな感じで塗装している現場は、正直とても多いです。
実は、こんなふうな現場が大半だとさえ感じています。みんなそうやっているのですから、こちらの現場の職人さんも、こうやって下塗りをすることに、特に罪悪感は抱いていないはずです。
こんなことが常識になっているので、弊社では、手間の違いによって数種類の見積をお出ししているのです。
特徴3:調査報告書の内容を踏まえた「オプション工事」
また、弊社の見積は、オプション工事が多いのも特徴です。
それは、大原則として、調査報告書に記載された内容を踏まえた見積となっているからです。
前述のとおり、調査をせずに見積を出すなどありえないことです。
綿密な調査を行うと、個々の建物ごとに特有の不具合・弱点が浮かび上がってくるので、塗装工事の範疇にとどまらない、多様な工事が多くなるのです。
弊社が、そういった項目を「オプション工事」としている理由は、多くのお客様が相見積を取るようになったからです。
「相見積を取る」というムーブメントが起きてから、見積りを塗料のグレードと金額で比べるお客様が増えました。
実は、工事の品質においては「どんな塗料を使うか」はあまり関係ありません。
塗料は塗料の特性があり、それがお客様にとって魅力的であるかないかが大切なのであって、それが工事の品質に影響するということはあまりないのです。
改修工事(塗り替え工事)の品質は、次の2つに集約されます。
- 個々の建物の不具合・弱点を、どれだけ詳細に把握しているか。
- どれだけ手間をかけて施工するか。
この「不具合・弱点の把握」と「施工手間」をフォーカスし、他社の見積と比較しやすいように、他社が行わないような、ただし、非常に重要な内容を「オプション工事」としています。
特徴4:当社では「オーダーメイド」の見積りを提供します
弊社の見積についてご説明する際に、こういった言い方をよくします。
「弊社の見積はレストランのメニューのようなものです」
みなさんが、レストランでフルコースを頼むとしましょう。
メニューを見ながら、前菜はこれ、サラダは、スープは、メインは肉? 魚?
と、食べたいものを選んでいくでしょう。
そんな「メニュー」を提供するのが、弊社の見積です。
こういった形で見積もりをお出しするのは、業者の都合ではなく、お客様の思いを反映したいからに他なりません。
そのことに関し、ぜひみなさんに知っていただきたいことがあります。
それは、弊社では「おすすめ」を提示しない、ということです。
業者によっては、見積に「おすすめ」と記載していたり、担当者が特定のグレードをすすめたりしているようですが、それはよくないと思っています。
なぜなら、業者の都合が反映されてしまうからです。
たとえば、特定の塗料のキャンペーン期間なら、その塗料を多く使ったほうが、そのメーカーが主催するコンテストの上位になって表彰される可能性が高くなります。
このため、お客様の意向や、建物の状況を踏まえずに、その塗料をすすめてしまうことは、十分に考えられます。
そうでなくとも、在庫品があれば、それを先にさばいてしまいたいと思うのは、何ら不思議なことではありません。
こういったやり方では、お客様の考えや願いに寄り添うことは難しいでしょう。
ですから、我々は、原則「おすすめ」しないのです。
もちろん、お客様との打ち合わせが十分に取れ、ご意向が分かった段階では、そのお考えに沿った仕様をおすすめすることはあります。
お客様から「なにがおすすめですか?」と聞かれるまでは、こちらから提案することはありません。
それが、お客様に寄り添うことにつながると思っているからです。
特徴5:見積書だけで是非を判断することが難しいのが塗装の見積もりです
このように、お客様へ、工事の本質を伝え、ご意向を最大限踏まえようと考えた結果、弊社の見積は、普通の見積ではない、たいへんわかりづらいものとなることがとても多いです。
一般的な塗り替え工事は、「お客様のご意向に沿う」点をはじめとし、様々な点で、 私とは大きく考え方が異なってしまっています。
異なる考え方なので、必然的に一般的な塗り替え工事の見積に寄せて、見積をお出しすることはできません。
このため、お手数ですが、弊社の見積に関しては、お客様に、見積書に対するそもそものイメージを変えていただく必要があります。
正直、紙面でお伝えできる情報ではまったく足りないのです。
それでもなんとか情報を盛り込もうとすると、必然的に、見積がわかりづらくなってしまうのです。
そこで、お願いがございます。
見積書だけで判断せず、ぜひとも、
お会いしてディスカッションさせていただければと思います。
弊社がお伝えできる情報を、最大限にご提供するために、この点、ぜひとも汲み取っていただければと思っています。