現場近隣の皆さまへの情報開示の重要性

原田芳一です。

今回は、工事を行うことによって発生してしまう問題を回避するために、我々が行って取り組みのひとつとして、工事現場周辺への対応についてお伝えいたします。

「周知させる」ということ

足場を組んで塗装などの工事を行う場合は特に、ご迷惑をおかけするであろう第三者の方々への配慮が必要です。

我々は建物の外側で工事を行うわけですから、おのずと、お隣やご近所、配達員の方や通行される方など、多くの方にご迷惑をおかけすることになります。

ご迷惑をおかけすることがわかりきっているのですから、我々がしなければならないのは、
どんなことを行い、
どのような迷惑をかけることになるのか、

ということを、工事を行う前や工事中に、できる限り周知させることだと考えています。

そこで、我々が工事前や工事中に行っていることを、順にご紹介いたします。

周知させる試み

近隣あいさつ

近隣にお住まいの方に、事前に工事内容をお伝えすることは、必ずしなければなりません。

弊社では、このようなご案内状を作成して、皆さまにお配りしています。

弊社では、お客様宅に接しているお宅(向かい・斜め向かいも含む/最大8軒程度)には、直接お伺いし、ご案内状とともに粗品をお渡ししています。

また、お客様宅が見える位置にあるお宅には、ご案内状をポスティングさせていただいています。

お客様によっては、「この方とこの方だけでいいから」と、ご挨拶の対象を選ばれる方もいらっしゃいます。
でも、実はそれでは不十分なのです。
お知り合いでしたら、何かあっても、それまでに培われた人間関係によって、うまく収めることができます。
それに対し、あまりよく知らない方だと、問題が発生した際に、対応に苦慮することも考えられます。
そもそも、迷惑をかける行為を行う前にご承諾をいただくためなので、その対象を恣意的に選抜することはよくありません。

近隣あいさつは現場を熟知している人間が行うべき

また、このことがすごく重要だと思っているのですが、あいさつは、現場の担当者か工事を熟知している者が行うべきです。

工事現場においては、個々の現場それぞれで、どのようなご迷惑が発生するかが異なります。

たとえば、塗装する前に高圧水洗浄の工程がありますが、外壁や屋根を強い圧力で洗ってゆくため、立地状況によっては、お隣のお宅に水しぶきが飛んでしまうことがあります。

洗濯物に洗浄した水がかかってしまえば汚してしまうでしょう。

ですから、そういった恐れがあるときは、高圧洗浄時に洗濯物を取り込んでいただくよう、お隣にお伝えしなければなりません。

では、どのお宅が危険で、どのお宅がそうでないかを判断するのは、高圧洗浄を行ったことがあるか、そういた現場を何度も見たことがあるかのどちらかを経験した人間でないとできないのです。

近隣あいさつを現場経験のない事務の方に行わせている業者もあるようですが、それではあまり用をなしません。

まん幕の掲示

まん幕とは、工事現場の足場の外側に張られている垂れ幕のようなものです。

弊社では、このようなまん幕を使用しています。

先に書きました通り、我々が行うべきは、工事という、近隣の皆さまなどにとって迷惑な行為を実施するということに対する周知です。

そういった目的なので、ほとんど宣伝文句は入れていません。

迷惑をこうむった方がいらっしゃったら、速やかに連絡をしてほしいとの思いで掲示しています。

もし、まん幕がなければ、クレームを言いに来た人がお客様を呼び出してしまうかもしれません。

それはどうしても避けたいのです。

ですから、「会社名」と「フリーダイヤル」さえ分かれば、それでよいのです。

ピーアール感満載のまん幕では、お相手の心証を逆なでするだけですから、まったく必要ありません。

また、まん幕を掲示しておらず、施工会社がわからない現場がたくさんあります。

みなさん、イメージしてみてください。

会社名が掲示してある工事現場とそうでない工事現場の、どちらが安心できるでしょうか?

そういった「安心感」を持っていただくため、というのも、まん幕を張るひとつの理由です。

立て看板などの設置

工事が始まると、現場の正面に立て看板などを設置させていただいています。

看板には、その日の作業内容と作業者名を掲示しています。

ご訪問される方や配達の方などに、少しでも不安を払拭してもらおうというのが目的です。

また、ペットボトルのキャップを集めています。

世界の子供たちへのワクチンとなるそうです。

キャップを集める活動をされている方は意外と多く、試しに置いてみたところ、

「大量に持っていたので助かった」

などといった声が届いたので、それ以来続けています。

お客様のご近所づきあいを乱さないように…

我々は、迷惑をかける行為をしています。

このことが大前提です。

我々が行ったことによって、ご近所に多大な迷惑がかかってしまい、その結果、お客様と近隣の皆さまとの関係が悪くなってしまったら…

そのことは、常に私の頭の片隅にあり続けています。

数多の業者の中から、弊社を選んでいただいたお客様の生活環境が悪くなるようなことは、なんとしても避けなければなりません。

ですから、このような取り組みをしているのです。