【塗るより洗い流せ!】X(ツイッター)を更新しました

引用元の赤さびですが、発生箇所に特徴があります。写真に赤い×印を打っている箇所の発錆が著しく、青い○印の箇所はそうでもありません。

この住宅は、海岸から北に2.6kmの距離に位置しています。だから、このさびは塩害である可能性があります。

…としても、場所によってさびの程度が違うのはどうしてでしょうか?

2.6kmも離れていれば、日常的に塩が飛んできたりはしません。この長い距離を塩が移動するには、かなりの強風が必要です。すなわち、台風やそれに近い暴風雨であることが条件となります。また、そのくらいの吹き降りであれば、普段は雨がかりがないようなところにまで雨がかかります。

そこで、改めて写真を見てください。○印の箇所においては、暴風雨時はもちろんのこと、そこまでの吹き降りでなくても雨がかかります。かたや、×印の箇所は大荒れの天気でなければかかりません。

結論、雨がかかればかかるほど、真水に近い雨が塩分を流してくれるということです。

暴風雨の後には、普段雨がかりがない鉄部を洗い流すことで、さびから保護することができるという知識を、ぜひ役立ててもらいたいです。台風の後、窓ガラスが塩で白くなっていたら、ガラスを拭く前に、シャッターやシャッターボックスに水をかけ、塩を洗い流しておくとよいでしょう。正直、さびに対しては数年に1回塗装するよりも大きな効果が期待できます。

なお、海岸から北に20kmの位置までは、程度の差こそあれ、類似した発錆状況の物件を確認しています。