【完工事例】[21.5.26]藤沢市Ｍ様邸・雨漏り再現調査（担当：能登広）

施工中リポート

2021年5月26日（水）　散水調査

建物外観

雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。

調査①

南面1階出窓上部外壁、風窓笠木下より約2ｍ幅で散水しました。

2021/5/26　9:18～9:45
漏水再現(約26分) しました。

調査①

南面1階出窓上部天井裏より浸出しました。
浸出位置を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。

浸出箇所を撮影しました。
赤丸の部分で、水が垂れています。

調査②

南面2階バルコニー床へ、約4ｍ幅で散水しました。
(※約2ｍは向かって左側の窓下端へ水が掛かる状態で散水。)

2021/5/26　10:05～10:30
雨漏り再現(約25分) しました。

調査②

調査②

南面1階ダイニング窓サッシ枠上部より浸出しました。
(※この時、南面1階出窓上部への浸出は確認されませんでした。また、浸出位置上部の内壁や天井などを赤外線で確認しましたが、反応は見られませんでした。)

調査③

南面2階バルコニー床へ、約4ｍ幅で散水しました。(床のみへ散水。)

2021/5/26　10:50～12:20
漏水再現しませんでした。

調査④

南面2階バルコニー腰壁、風窓両脇へシャワーヘッドで散水しました。
(※この時、腰壁外側へ水が掛からないように、養生を行っています。)

2021/5/26　13:22～13:22
漏水再現(約0分) しました。

調査④

南面1階出窓上部枠より浸出しました。
(調査①とは異なる位置からの浸出。)

調査⑤

南面2階バルコニー腰壁内側外壁や笠木下より、約4ｍ幅で散水しました。
(※この時、風窓部分に水が掛からないように養生を行っています。)

2021/5/26　14:10～14:50
漏水再現(約40分) しました。

調査⑤

調査⑤

南面1階出窓上部天井裏より浸出しました。
(調査①及び④とは異なる位置へ浸出。)

調査⑤

浸出箇所を撮影しました。
赤丸の部分で、水が垂れています。

2021年6月2日（水）

調査⑥

南面バルコニー笠木へ、約4ｍ幅で散水しました。
※この時、バルコニー腰壁の内外壁に水が掛からないように養生を行っています。

2021/6/2　9:22～9:58
漏水再現(約36分) しました。

調査⑥

調査⑥

南面1階出窓上部天井裏へ、浸出しました。
浸出位置を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
(※調査①及び④、⑤とは、異なる位置からの浸出。)

調査⑥

浸出箇所を撮影しました。
赤丸の部分で、水が垂れています。

以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。

総合所見

南面1階出窓上部の外壁や、南面2階バルコニー腰壁のサイディングの隙間や、
庇の隙間などからや、南面2階バルコニー床と2階掃き出し窓との取り合いから雨水が浸入し雨漏りが発生していると思われます。
当該雨漏りは、原因となる雨水浸入位置が複数箇所であり、雨水浸出位置が複数箇所である「複数浸入雨漏り」です。
また、いずれの雨水浸入位置においても、内部防水シートなどの不具合により、2次防水を突破して浸入していることがうかがえます。
また、バルコニー床と掃き出し窓との取り合いに隙間があり雨水が浸入していることもうかがえます。

木造建築物において、最終的な止水はサイデイング内部の防水シート(アスファルトフェルト等)です。
外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)を1次防水と呼ぶのに対し、この防水は2次防水と呼ばれています。
したがって、根本的に理に適った状態とするためには、不具合が発生していると思われる部位のサイディングをはがし、2次防水を最適化する必要があります。
また、南面2階バルコニー床においては南面2階掃き出し窓との取り合い部の隙間を埋め、バルコニー床全体の防水処理を必要があります。

ありがとうございました。