【外壁塗装の注意点】カラーシミュレーションの弱点と限界

原田芳一です。

前回の続きです。

前回の記事はこちらになります。

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カラーシミュレーションの仕組み

カラーシミュレーションで、写真に好きな色を乗せることができるのは、ディスプレイ上で色を混ぜて、新たな色を作っているからです。

その原理は「加法混色」といって、色を混ぜれば混ぜるほど白くなってゆきます。

反面、塗料で色を作ってゆく原理は、「減法混色」といって、色を混ぜれば混ぜるほど黒くなってゆきます。

また、カラーシミュレーションで作成した画像をプリントアウトするときも、減法混色にて色が作られてゆきます。

以上、前回のまとめです。

カラーシミュレーションが抱える矛盾と限界

さて、おかしな点に気が付きましたでしょうか?

カラーシミュレーションの作成過程では、加法混色によって色を作ってゆきますが、シミュレーション結果をプリントしたり、さらには、実際に塗料を作ってゆく際には、減法混色になります。

そうです。

これでは、同じ色にはならないのです。

プリントアウトすると色が変わってしまうからと、紙で出力せず、シミュレーションデーターをお客様にお送りして、モニターで確認してもらうようにしている業者さんもいるようですが、それもダメです。

ディスプレイの発色においては、かなりの個体差があるので、作成したディスプレイ以外では同じようには見えません。

そもそも、最終的には減法混色で作られた塗料を塗ってゆくことになるので、どうやっても色がズレてしまいます。

これが、カラーシミュレーションが抱える矛盾です。

さらに細かなことを言えば、カラーシミュレーションでは、塗料の持つ質感まで再現することはできません。

つやありとつや消し、塗料に含まれる樹脂の粗さ、塗る対象である外壁や屋根の模様などは再現されません。

これが、カラーシミュレーションの限界です。

誤ったイメージの植え付け

総じて、私が思う、カラーシミュレーションの決定的な弱点をお伝えします。

それは、中途半端にリアルであるため、誤った先入観を与えてしまうことです。

カラーシミュレーションを使った人は、使っていない人、たとえば、色見本帳だけで色を選ぶ人と比べ、塗装工事後のイメージがより頭の中に刷り込まれます。

そのイメージが不正確であるから、かえって実際の色とのギャップを感じやすくなってしまうのです。

当然、満足度も下がってしまうでしょう。

逆に、そういったツールを使わずに、お客様の脳内でカラーシミュレーションをしてもらったほうが、より正確なイメージが膨らんでゆくと考えます。

そのために弊社が行っていることとは?

続きはこちらです。

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