【完工事例】[20.5.22]大和市U様邸・雨漏り再現調査(担当:能登広)
物件データ
施工中リポート
2020年6月12日 散水調査
建物外観
雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。
調査①
西面1階和室窓上部、2階窓下外壁へ4m散水しました。
2020/6/12 9:15~10:45
漏水再現しませんでした。
調査②
西面1階和室上部、2階窓上外壁から4m散水しました
2020/06/12 11:00~12:30
漏水再現しませんでした。
調査②
西面1階和室上部、2階窓上外壁から4m散水しました。
020/06/12 11:00~12:30
漏水再現しませんでした。
調査③
西面玄関上部下屋根上、北向き破風板と屋根ケラバとの取り合い部に散水しました。
2020/6/12 13:35~15:45
漏水再現しませんでした。
調査④
西面玄関上屋根、北向き外壁との取り合い部へ散水しました。
2020/6/17 9:00~9:43
漏水再現(約43分)しました。
玄関天井へ赤外線の反応が出ましたが、水が垂れるなどの現象はありませんでした。
また、赤外線へ反応が見受けられた後に約77分散水を続けましたが、西面1階窓などへの水が垂れるなどの現象は起きませんでした。
調査④
玄関天井を赤外線で撮影しました。青色の部分が濡れている箇所です。
調査④
玄関天井の赤外線で青色の反応が出た箇所へ水分計を当てたところ、40.4%となり濡れていることが確認されました。
調査④
赤線の矢印は水の流れです。
赤丸の部分には水が掛かっていませんが、赤外線では青色に変化しており、赤丸の部分まで、水が回っているものと推測されます。
調査④
西面玄関庇の赤丸の部分でも、水が掛かっておりませんが、赤外線で青色の反応が出ており、赤丸の部分へも水が回っているものと推測されます。
調査④
玄関庇の赤外線で青色の反応が出た箇所へ水分計を当てたところ、写真では見づらいですが37.9%となり濡れていることが確認されました。
調査⑤
西面玄関上屋根、北向き破風板と屋根ケラバと取り合い部へ4m散水しました。
2020/6/17 13:10~13:38
漏水再現(約28分)しました。
・1階和室床の間へ浸出。
・2階和室天袋へ浸出。
1階和室床の間を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑤
2階和室天袋を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑥
西面1階和室窓上部屋根へ4m散水しました。
2020/6/17 14:00~15:30
漏水再現しませんでした。
2020年8月24日
調査⑦
北面階段室上部破風板と屋根ケラバとの取り合い部へ2m散水しました。
2020/8/24 8:50~8:51
漏水再現(約1分)しました。
・階段室北側窓上枠より浸出しました。
・階段室入隅部、赤外線の反応ありました。
調査⑦
階段室北側窓上枠より浸出しました。
調査⑦
階段室北側を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑦
階段室入隅部を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑧
南面バルコニー下、増築部下屋根との取り合い部へ散水しました。
2020/8/24 9:32~10:10
漏水再現(約38分) しました。
1階和室中央付近垂れ壁リビング寄りから浸出しました。
調査⑧
1階和室天井を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
調査⑨
南面バルコニー床と外壁との取り合い部へ4m散水しました。
2020/8/24 12:55~13:43
漏水再現(約43分) しました。
1階和室中央付近垂れ壁リビング寄りから浸出しました。
調査⑨
調査⑨の散水時には、調査⑧で散水を行った部分には、水は掛かっていません。
調査⑨
1階和室天井を赤外線で撮影しました。
青色の部分が濡れている箇所です。
以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。
総合所見
今回明らかになったすべての雨漏り具象において、内部防水シートなどの不具合により、2次防水を突破して浸入していることがうかがえます。
また、屋根板金の不備も原因として挙げられます。
木造建築物において、最終的な止水は破風板及びサイディング内部の防水シート(アスファルトフェルト等)です。
外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)を1次防水と呼ぶのに対し、この防水は2次防水と呼ばれています。
したがって、不具合が発生していると思われる部位のサイディングをはがし、2次防水を最適化する必要があります。