品質の高い塗装工事を見分けるただ一つの方法-2【塗装業者のパンドラの箱を開けてみる】
原田芳一です。
前回の続きです。
前回の記事はこちら。
↓ ↓ ↓
塗料は品質に影響しない!
さて、まずこの記事をお読みください。
↓ ↓ ↓
その記事に書かれている通り、品質の高い工事における重要なポイントは、仕事の丁寧さです。
そして、丁寧な作業を続けてゆけば、おのずと時間がかかってしまいます。
当たり前のことです。
皆さん、品質を求める上で、塗料のことばかりに気を取られていませんか?
断言します。その考え、間違っています!
塗料メーカーが示している耐久性は、当然ですが、自社の製品に対して評価している、すなわち、塗った後に形成される「塗膜」を評価しているに過ぎないのです。
塗料メーカーが、塗料の違いで個々の建物の耐久性が変化するなど、言えるはずがないのです。
注:「耐久性の高い塗料を用いることでライフサイクルコスト(建物が がつくられてからその役割を終えるまでにトータルでかかる費用)が抑えられる」のような表現をしている商品も見受けられますが、これはまったく不正確であり、公正な表示とはいえません。由々しき問題であると考えます。
塗装後にその塗料のブランド名やロゴがあぶり出されるわけではないので、どんなに高い塗料を使っても、施工が悪くてはがれてしまってはただのゴミです。
次に、こちらの記事をお読みください。
↓ ↓ ↓
その記事に書かれている通り、
塗装工事よりも優先度の高い工種はいくらでもあるのです。
「塗料偏重主義」はもうやめましょう。
その考え方、お住まいを守る上で、ほとんど役には立ちません。
品質とは、
「建物の状況を把握」
して、
「十分な知識」
を持つ技術者が、
「塗り替え工事」ではなく「改修工事」
を
「手間暇をかけて」
行い、さらに、
「建物の不具合を見つけ出す」
ことで高まってゆくのです。
単なる塗装工事に価値はまったくありません。
※「建物の状況を把握」については、こちらの記事を
↓ ↓ ↓
「塗り替え工事」ではなく「改修工事」 については、こちらの記事を
↓ ↓ ↓
「建物の不具合を見つけ出す」 については、こちらの記事を
↓ ↓ ↓
それぞれお読みください。
原価における材料が占める割合は?
塗装工事の品質向上には、なにしろ手間暇がかかることはご理解いただけたかと思います。
手間暇をかければ、日数がかかります。
言い換えれば、延べの作業人員がかかります。
翻って、外壁塗装業者のWEBサイトには、施工品質(の良さ)を示す表現として、「施工実績」や「クチコミの評価」、そして「塗料」について書かれているものが多いです。
注:建物1棟1棟に真剣に向き合っていると、施工実績など急に増えたりしません。また、クチコミの評価は、やりようによってどうにでもなります。「食べログ」や「Amazon」の評価の信ぴょう性が下がっているのと同じ理由です。
でも、実際に1棟の住宅の塗装工事にかかる日数の多さをアピールしているサイトは、ほぼ見当たりません。
これには、理由があるのです。
我々塗装業者の経費(原価)のうち、材料費はおよそ2割程度だと言われています。
他は、主に足場仮設費を含む人件費と会社(店舗)の経営に直接かかわる費用です。
だから、塗料のグレードによる金額の差は、どんなに高額な塗料を用いても、それほど大きくならないはずです。
ここで「おかしいぞ」と思った皆さん、さすがです!
「外壁塗装 塗料 金額」などのキーワードで検索してみてください。
最も安価な塗料と、最も高額な塗料とを用いた総工事金額に、2倍以上の差があることに気付くでしょう。
塗料代は原価の2割しか占めていないのに、塗料の違いで総工事費が2倍以上開くって、、、
そんなの、おかしいですよね!!!
塗装業者の「パンドラの箱」
「Aという塗料のほうがBという塗料より1.5倍高いのですが、その代わり2倍以上の耐久年数がありますので、そっちのほうがおすすめです!」
これが、塗装業者の常套句です。
…皆さんは、もうお気づきですね。
・塗料の違いは建物の耐久性に影響しない
・材料費(塗料代)は工事原価に大きく影響しない
では、どうして塗装業者は高い塗料を勧めるのか?
安い塗料と高い塗料の差額のほとんどが、会社利益になるからです。
高い塗料で契約を取ったほうが、利益率が大幅に上がるのです。
そして、施工期間や延べ作業人員の多さをアピールしないのは、、、
そこで、原価(経費)をコントロールして、利益を生み出しているからです。
なるべく高価な材料を選ばせて、なるべく少ない人員・日数で工事を終わらせれば終わらせるほど、会社の利益になるというカラクリです。
続きはこちらです…
↓ ↓ ↓