写真で分かる!家の外壁塗装、屋根塗装を行うタイミングはいつ?(1)
外壁や屋根塗装を行うタイミングはいつが最適か?
外壁塗装や屋根塗装はどれくらいで行うのが良いですか?
家は10年で塗装するって言われてますよね?
施工後点検などに伺うと、そんな質問をいただくことが良くあります。
まず、前提として、建物の耐久性は、塗装する・しないで変わるものではありません。
ですから、あくまで美観に限った話になるのですが、どれくらいで外壁塗装や屋根塗装を行うのが良いかは家の状態や環境で大きく違うので一概には言えません。
また、10年という数字もあくまで目安なので、「10年経ったから必ず塗装を行わなければならない」ということでもありません。
では、いったいどれくらい(何年くらい)で外壁塗装や屋根塗装を行うのが適切なんでしょう?
私が今まで外壁塗装や屋根塗装を行ってきた感覚では、建物の状態が良すぎても悪すぎても勿体ない!
適度に劣化した状態が最適であろうと考えます。
※ここでの「劣化」は、あくまで外気に触れている表面塗膜の劣化であるとお考えください。
適度に劣化した状態とは?
・ 塗膜が残っていて、塗膜表面の劣化が始まっている(チョーキングや退色、艶引け)
・ 外壁のひび割れや汚れが気になる
・ 屋根にコケが生え始めた
だいたいこんなところでしょうか。
私の感覚では、築10年では比較的きれいな状態の家が多く、13年を超えると劣化が進んでくると感じるので、10年~13年くらいで一度状態をチェックしてみても良いかもしれませんね。
先にもお話しした通り、外壁塗装や屋根塗装の時期というのは家の状態や環境で大きく変わります。
例えば、軒が大きく出ている家は晴雨共用の傘をさして家を守っているような状態なので、劣化がしにくい環境となります。逆に軒の無い家は紫外線や雨・風が当たりやすく劣化しやすい環境と言えるので、外壁塗装や屋根塗装を行う時期というのも早まる可能性があります。
その他、使用している外装材の種類や年代、モルタルかサイディングか、海が近い、日当たりが良いなどの立地条件、新築時の施工状態 etc… 家に与える影響を挙げればきりがない!
そう考えると、やはり人間と同じように個別の診断が必要になってくるのは当然ですよね。
まずは、それなりの年齢を迎えた家であれば、傷みが出てきていないかを確認してみることをおススメします!
築年数から劣化具合を見てみましょう!
とはいえ、傷みが出ているかどうかなんてわからない!と思われた方もいらっしゃると思いますので、診断ポイントを写真を見ながらチェックしてゆきましょう!
まずは屋根から…
築11年
きれいですね。退色してきていますが状態は良いです。
塗り替え時期にきていますので、今屋根塗装を行ってもOK!
この状態で塗装すれば、きれいな状態のまま更にきれいになるので、常にきれいな状態が保てます。
常にきれいな状態を保ちたい方、余裕のある方(笑)にはオススメなのでBESTです!
築12年
退色し少しコケが生え始めていますが、まだ大丈夫そうです。
私的には、今塗装を行うのがBESTです!
この辺りで屋根塗装を行うと、とってもきれいに仕上がります!
築13年
劣化状況は環境によってもかなり変わりますが、だいぶコケが生えてきているのがわかります。
私的にはこちらもBEST!
築15年
15年経っていますが状態はいいですね。
少しコケが生えていますが、大丈夫でしょう!
ただ、全体の写真だけではわからないので、洗浄時の写真を見てみると…
まあまあ劣化してました。^^;
屋根材が劣化し弱っているので、洗浄で塗膜が削れ素地があらわになっています。
でも、塗装すればきれいになります!
大丈夫!
ただし、下塗りは2回もしくは吸い込みを抑えられる塗料にした方が良いので、その分費用がかさむ可能性があります。
ちなみに上の写真の築13年の屋根を洗浄した時の写真です。
コケや汚れは同様についていますが、洗浄した後の屋根の状態が違うのが分かるでしょうか?
こちらの方が塗膜が残っています。
この状態であれば、表面ががさつくこともなく、塗料の吸い込みムラも出ないので、きれいに仕上がります。下塗りも1回で大丈夫でしょう。
築16年
赤い屋根なので比べにくいかもしれませんが、劣化しています。
下塗りは2回必要でしょう。
築17年
かなりコケが生えています。
こちらも下塗りは2回必要ですね。
築18年
南面(写真右)と北面(写真左)で汚れ方が違うのが分かります。
下塗りは2回行いましょう!
今回は屋根材としては一般的な化粧スレート瓦と呼ばれる塗装ができる屋根に限定し、ある程度自分で確認することが出来る、屋根のコケや汚れの状態を年代別に見てみました。
その範囲においては築11年~13年くらいで屋根塗装を行うのがBESTではないかと思います。
ただし、屋根材や板金の状態によっても違いますので、やはり信頼できる業者さんに見てもらうのが一番ですね!
この屋根材の場合、築13年を過ぎても下塗りを2回行うなどの仕様で施工を行なえば全く問題ありません。その際は、きちんとした施工をしてくれる業者さんを選んでくださいね。(※種類によって葺き替えを行う方が望ましいものもあります)
屋根のひび割れだけでなく、すがり部の処理や板金、貫板の状態、屋根の沈み込み、軒裏のシミなどのポイントを見てくれる業者さんが良いでしょう!