写真で分かる!外壁塗装、屋根塗装を行うタイミングはいつ?(2)

 

築年数から外壁の劣化状況を見てみましょう!

前回のダイアリーで、外壁塗装や屋根塗装を行うタイミングは適度に劣化した状態が最適であるというお話をさせていただきました。また、築年数から屋根の劣化状況を見てみました。
今回は築年数から外壁の劣化状況を見てみたいと思います。

(※2月15日付のダイアリー写真で分かる!外壁塗装、屋根塗装を行うタイミングはいつ?(1)」も合わせてご覧ください。)

 

築11年

指先がうっすら白くなっています。
これは「チョーキング」と呼ばれる現象で、外壁に施された塗膜の表面が経年劣化により粉化した状態で劣化現象の代表的なものです。

塗膜の劣化の一番の要因は紫外線なので、日当たりの良い南面などは艶引けや退色、チョーキングといった劣化現象が先に現れやすい傾向にあります。

 

築12年

こちらもうっすらと指先が白くなっています。

 

築13年

こちらもうっすらと指先が白くなっています。

 

築16年

だいぶ指先が白くなっていることが伺えます。

築16年

こちらも同じく築16年の写真です。16年にもなるとチョーキングが進行していることが分かります。

ここまでくると、雨が降るたびに少しずつ粉状になった塗膜が解けて流れ、流れたところに白い跡が残るようになっていきます。
黒や茶色のサッシに跡が残ってしまうと、落ちなくなってしまうので、できればそうなる前に外壁塗装をお勧めします。

 

シーリング材の劣化状況も見てみましょう!

 

築11年

サイディングの壁には目地やサッシ廻りに、必ずシーリング材という弾力のある防水材が施されています。
経年劣化により破断してしまい、防水の機能を果たせないため、必ずメンテナンスが必要となる箇所です。

シーリングの場合、経過年数と並行して厚みも重要となってきます。
シーリング材自体の厚みが確保できていないと、経過年数が浅くても写真のようにシーリング材が切れてしまいます。

 

築13年

シーリング材とサイディングの接するところが剥がれてきています。層間剝離と呼ばれる現象です。

 

築15年

シーリング材の厚みに加え、壁の動きの大きさでもシーリング材の劣化状況というのは変わってきます。
こちらは壁の動きが大きいことが伺えます。

 

築16年

層間剝離を起こしています。

 

シーリング材が切れてしまっていても、2次防水と呼ばれる外装材の内部の防水(防水紙等)が適切に施工されていれば雨漏りといった問題は起きません。
ではどんな問題が起こるのかも少し見てみましょう!

 

シーリング材が剥離している箇所から雨水が浸入したことで、サイディング自体が弱くなり、表層も剥がれてしまっています。

 

こちらもサイディングの表層が剥がれてしまっています。水が浸入している箇所に良く見られる現象です。

雨が漏らないから家の中では快適に過ごせても、ここまでくるとやっぱり気になりますよね。
また、部屋に雨が漏らないだけで、木材などには少しずつ水が染み込んでいる可能性もあります。

 

表層だけではとどまらないケースもあります。

 

天井部分に不自然な染みがあります。

 

天井を開けてみると、天井に張り付けたボードが濡れていました。

 

外壁も剥がしてみました。
矢印の横目地に打たれたシーリングの破断から雨水が浸入し、適切な排水処理が施されていなかったために、内部に雨水が浸入していることがわかりました。

今回は玄関ホールでしたが、室内への雨漏りにもなりうる事例です。

是非こちらもお読みください!↓↓↓
外壁塗装では直りません!雨漏り補修は入口を塞ぐより、適切な排水処理を!

 

繰り返しになりますが、シーリング材が切れてしまっているからと言ってすぐに雨が漏るとか早急に補修や塗り替えを行わなければいけないということではありませんが、どこかのタイミングではメンテナンスは必要だと思います。
しかし上の事例でいえば、シーリングを打ち替えたり、塗り替えたりしただけでは表層の剥離は抑えられても天井への雨漏りを完全に止めることはできません。
シーリングを打ち替えて一時的に雨漏りが止まったとしても、経年劣化で破断したシーリングから再び雨が漏ってしまうからです。
この場合に必要なことは、適切な排水処理を施した上でシーリングを打ち直すことです。

私たちが考える塗り替えプランとは
ただ塗り替えるという行為にとどまらない、建物の維持延命を考慮し、なおかつ美観も整えるという塗り替えプランです!

 

その他、ひび割れやさび、汚れなどの劣化現象も見てみましょう!

 

築12年

ひび割れも、建物の状態や新築時の施工方法、立地条件などで変わってくるので、経過年数だけでは測れない箇所です。

基本的には動きの大きい箇所に出やすい現象です。

 

築16年

サイディングのコーナー部分が開いてしまっています。

 

築13年

水切りの上にさびが発生しています。

 

築13年

北面はコケ、藻、カビが付いていて汚れてしまています。

 

対して南面はこんなにきれいです。
同じ建物とは思えないほどですね。^^
建物はその条件で状態がかなり変わってくることが分かります。

 

築13年

雨筋汚れがついてしまっています。
水が流れる時、常に壁を伝って流れるような箇所には、このような雨筋が出来てしまいます。

 

築17年

換気口の下側が汚れてしまっています。

 

築12年

エアコンの配管テープなどが劣化してしまって、銅管がむき出しになっています。

 

こうやって経過年数でみてみると、外壁に関しては経過年数よりも、個々の状態をみて外壁塗装の時期を判断する方が望ましいと感じます。
それでも10年を過ぎれば劣化は進んでくるので、メンテナンスの必要性を意識して建物を眺めてみると良いと思います。
気になるポイントはサイディングであればシーリングの破断、モルタルであればひび割れです。
あとは、双方ともに汚れさびでしょうか。
プロじゃなくても判断できるポイントですので、ぜひ確認してみてくださいね。
ご自身での判断が難しい場合には、どうぞお気軽にご連絡ください。^^