【完工事例】[21.3.9]鎌倉市S様邸・雨漏り再現調査(担当:能登広)

物件データ

施工中リポート

2021年3月9日(火) 散水調査

建物外観

雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。

 

調査①

南面2階サッシ窓上部外壁へ、約4m幅で散水しました。

2021/3/9 9:18~10:15
漏水再現(約58分) しました。

 

調査①

南面2階窓上枠より 浸出しました。

 

調査①

南面2階窓上枠より 浸出しました。

 

調査①

水分計で浸出付近を測定したところ、48.4%と高い数値となり、内部の水分量が高いことがわかりました。
(内側から見て窓上部中央より少し左側。)

 

調査①

水分計で先程とずらした位置で測定したところ4.5%となり、先程の箇所の水分量が多いことがわかります。

 

調査①

窓上枠より浸出が止まったことを確認後、
南面2階サッシ窓上部外壁の角より約2mのみ散水を行ったところ、漏水は確認されませんでした。

 

調査①

窓上枠より浸出が止まったことを確認後、
南面2階サッシ窓上部外壁の中央付近約2mのみ散水を行ったところ、窓上枠より 浸出を確認しました。

 

調査①

南面2階サッシ窓上枠より 浸出が確認されました。

調査①

赤外線で確認しましたが、
2階内壁の反応は確認できませんでした。

 

 

調査②

南面2階破風板へ、約2m幅で散水しました。

2021/3/9 10:50~12:20
漏水再現しませんでした。

 

調査③

南面2階サッシ窓上部屋根へ、約2m幅で散水しました。

2021/3/9 12:58~14:28
漏水再現しませんでした。

以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。

総合所見

南面2階リビング窓廻りの外壁において、サイディングの隙間や外壁目地の隙間などから雨水が浸入し雨漏りが発生していると思われます。
当該雨漏りは、原因となる雨水浸入位置・雨水浸出位置ともに1箇所である「単一雨漏り」です。
また、内部防水シートなどの不具合により、2次防水を突破して浸入していることがうかがえます。

木造建築物において、最終的な止水はサイデイング内部の防水シート(透湿防水シート等)が担っています。
外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)を1次防水と呼ぶのに対し、この防水は2次防水と呼ばれています。
したがって、根本的に理に適った状態とするためには、不具合が発生していると思われる部位のサイディングをはがし、2次防水を最適化する必要があります。

ありがとうございました。