品質の高い塗装工事を見分けるただ一つの方法-1【今までの方法では無理な理由】
原田芳一です。
今回は、
品質の高い施工を行う業者かどうかを見極める、ただ一つの方法
についてお伝えいたします。
その前に、予備知識として、こちらに目を通しておいてください。
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こんな方法では無理
「安ければいいってものではない。品質とのバランスが大事だと思っている。」
塗装工事をお考えになられている方から、このようなお話をよく聞きます。
もっともです。
いくら安くても、子供がイタズラをするように塗られても困ります。
お金のかかることですから、きちんと施工してもらいたいですよね。
では、「きちんと」とは、どういったことなのでしょうか?
「塗装工事 品質」などといったキーワードで検索してみると、それなりに記事がヒットしてきますが、どの記事を読んでも、書かれている内容がもとても抽象的で、明確に示しているものは、私が見た中ではありませんでした。
では、どんなことが書かれているか、いくつかピックアップしてみます。
『 工程管理 』
工程表通りに施工しているか、などといった内容です。
もちろん、仕様書、いわゆるマニュアル通りに行わなければ、品質にかかわってしまうことは間違いありません。
でも、仕様書と工程表は異なります。
工程表の通りに施工して、果たして品質が向上するでしょうか?
ちなみに、弊社では、戸建て住宅程度の規模であれば工程表をお出ししていません。
現場では、常に予見できない状況が起こります。
例えば、天候。
戸建て程度の規模なら、天候の変化で、その日行う内容を変更する必要にせまられることは日常茶飯事です。
また、各部位のコンディションも、足場を組み、対象と相対してから明確になるものです。
不具合が見つかることだってあるでしょう。
現場スタッフは、そういった、予見不可能なさまざまな状況を見定め、最も優先すべきは何かを、その都度現場で判断してゆかねばならないのです。
そのあたりまで意識して施工したら、工程表を作ったとて、あっという間にそのとおりに進まなくなります。
ですから、作ってもほとんど意味をなさないのです。
断言します。
工程表にしばられていては、工事の品質を高めることは望めません。
『 安全管理 』
足場に安全対策が施されているとか、作業員がヘルメットを着用しているといったことですね。
もちろん作業員の安全を確保しなければよい施工は望めませんが、このようなことは当然の前提です。
安全管理がなされているから施工品質がしっかりしている、とはなりません。
『現場管理』
現場管理者が必要である、と書かれているサイトもありました。
もちろん、職人との2重チェックになるので、一見するとよいように思われます。
でも、戸建ての塗装くらいの規模なら、その日のうちにいくつもの工程が進んでゆくのです。
現場管理者が朝から晩まで現場に張り付くのであれば、すべての項目をチェックできるかもしれませんが、週のうち数回見に行くくらいなら、ほとんど役には立ちません。
…では、どうすればよいのか?
現場の親方(職長/弊社では「施工リーダー」と呼んでいます)の資質を高めることのほうが、より現実的です。
倫理観と知識の両方を兼ね備えた人物がリーダーになってこそ、施工品質が高まるのです。
たまにしか来ない管理者など、何もできないに等しいのです。
施工管理者にまかせるような体制では、施工品質は担保できません。
発注者によるチェック
「ひび割れやハガレの補修をしているか」
「ケレン(ペーパーかけ)を行っているか」
「養生(被塗物以外に塗料が付着しないような処置)を行っているか」
「塗料を薄めすぎていないか」
「下塗り・中塗り・上塗りがしっかりと行われているか」
「塗料の硬化乾燥時間が守られているか」
上記の内容をチェックするようにと書かれていたサイトもありました。
…いやいや、現実的に無理ですよね。
これ、全部チェックしようと思ったら、工事が始まってから終わるまで、ずーっとおうちに居続けなくてはなりません。
仮に、施工期間中ずっと外出する予定のない方であったとしても、四六時中足場に上ってみるわけにはゆかないでしょう。
依頼者が隅々まで現場管理するなど、不可能です!
では、どうしたらよいのか?
「結局、業者を判断したり、自分たちで管理したりできないのなら、運を天にまかせるしかないではないか?」
ここまで読み進め、そう思われた方も多いでしょう。
実際、建物の維持延命に役立つ工事を行っている業者はほとんどいないと、個人的には思っているので、それはしかたのないことです。
だから、塗装工事など行わないほうがよいのです。
皆さん、今まで心に植え付けられていた常識を手放し、頭の中をからっぽにしてください。
その上で、次回以降の記事を読んでいただければ、
「ただ一つの方法」
が理解できるようになります。
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