【完工事例】[21.5.10]藤沢市S様邸・雨漏り再現調査(担当:能登広)

物件データ

施工中リポート

2021年5月10日(月) 散水調査

建物外観

雨漏り診断士の資格所持者が、
疑わしい箇所に水をかけて漏水箇所を特定する「散水調査」を行います。

 

調査①

南面2階玄関上の窓において、
屋根先より少し上の外壁より、約1m幅にて散水しました。
(屋根に水が掛からないように散水を行っています。)

2021/5/10 9:00~10:30
漏水再現しませんでした。

 

調査②

南面2階玄関上窓上部屋根と外壁との取り合いへ散水しました。

2021/5/10 10:35~10:56
漏水再現(約21分) しました。

 

調査②

2階玄関上洋室、南面窓上枠より浸出しました。

 

調査②

2階玄関上洋室南面窓上枠より、浸出しました。

 

調査②

南面玄関上2階洋室窓上枠より、浸出しました。

 

調査③

南面玄関上窓上部、破風板より約1m幅にて散水しました。

2021/5/10 13:06~14:37
漏水再現しませんでした。

以上、散水調査の結果、漏水箇所を特定しました。

 総合所見

南面玄関上2階窓上部外壁との取り合い部において、屋根先の板金部分にシーリングが打たれていることにより、雨水の逃げ道が塞がれており、ある程度の雨水がそこに流れるとオーバーフローを起こし雨漏りが発生していると思われます。
また、サイディング内部の内部防水シートなどの納まりに不具合がある可能性があります。
当該雨漏りは、原因となる雨水浸入位置が1箇所であり、雨水浸出位置が1箇所である「単一雨漏り」です。
雨水浸入位置においても、内部防水シートなどの不具合により、2次防水を突破して浸入していることがうかがえます。

木造建築物において、最終的な止水はサイディング内部の防水シート(透湿防水シート等)です。
外装材(塗膜やモルタル・外装パネルなど)を1次防水と呼ぶのに対し、この防水は2次防水と呼ばれています。
したがって、根本的に理に適った状態とするためには、不具合が発生していると思われる部位のサイディングをはがし、2次防水を最適化する必要があります。

ありがとうございました。